カラフト伯父さん 20150502・03 東京グローブ座

GWは2日連続でグローブ座へ。伊野尾慧くん主演舞台カラフト伯父さんを観劇してきました。以下、感想というか、見てきたよーって話です。

1日目、一度は観たいと思って一般でとった3階席だったんだけど、開演前にお会いした伊野尾担さんが翌日の1階席のチケットあるよって声かけてくださって!
心置きなく全体像を見渡す1日目、心置きなく伊野尾くんを注視する2日目ととても充実した2日間になりました!ありがとうございました!
1日目は観劇後頭が混乱してしかたなかった。っていうのも前日のMステに出てた甘ふわ王子と舞台上の徹(伊野尾くん)がどうしても同じ人だと思えなくて。混乱したままグローブ座から徒歩で帰宅する暴挙にでてしまったよ。

舞台のタイトルにもなっているカラフト伯父さんこと悟郎ね、このひとが本当にクズなんだ…何年も会っていなかった息子のところにいきなり愛人(ストリッパー且つ妊婦)を連れてやってきたかと思うとお金の無心。徹がどう生きているか知ろうともしてないから、鉄工所が稼動してないことにすら気づかない。なのにあっけらかんと、馴れ馴れしく、ずうずうしく息子に接するんです。悪気はないんだと思うんだけど、だから余計にたちが悪い。
「どうしてそんなに私を憎むんだ!震災後、電話もしたし、お金も少しだけど送ったし、渋谷で募金だってした!」…こんな的外れな問いかけってある?
お母さんがなくなった時「カラフト伯父さんはサザンクロスのようにお前をピカピカ照らして守ってあげるからね」って言ったカラフト伯父さん。
震災後怖くて毛布に包まりながら車の中で小さく震えていたときも、おじいちゃんおばあちゃんが亡くなったときも、徹は心の中でいつもヒーローであるカラフト伯父さんを呼んでいたことが涙の独白で明かされるわけだけど、切なくて切なくて。
来てくれないヒーローにすがりたい気持ち、絶望する気持ちが痛いほど伝わる熱演でした。5場の伊野尾くんは本当にすごかった。
その後、急にすっきりした顔の3人が笑顔で駅に向かってお話は終わるんだけど、ここの徹の笑顔が本当に可愛くてね。。
きっと悟郎はまた来るって言いながらもなんだかんだで来ないと思うんだけど、それでも徹はもうヒーローを待ったりはしない。
時代はインターネットや!ってドヤ顔でパソコンいじってて欲しいし、メッキ屋のオヤジにやっぱりお前がいないとダメだなって重宝されてほしい。
いい出会いもあるはず。だって妊婦の仁美に溶接技術を駆使した椅子を作ってあげる優しさも、バナナを秘密の場所に隠すお茶目さも、料理酒をストックする家庭的な部分も持ち合わせている可愛い子だもん。
神戸中の女子がほっとかないさ。幸せになってね…涙。(そんな話ではありません)
 
伊野尾くんの演技のおおきなポイント、神戸弁。私は関東の人間なのでアクセントや細かいニュアンスの正誤はわからないけど、とても自然に聞こえました。
あとこの神戸弁、この舞台での大きな試練だったかもしれないけど同時にかなり助けられた部分もあるんじゃないかな。
いつも関西弁の役者さんが関西弁を使ったところでいつものその人からそんなに離れないけど、その逆で方言で強制的に普段の伊野尾くんじゃない人格になれた部分もあるのでは。
それと、一生懸命喋ったり、怒り口調になるときにアゴが出る癖(わざと?)が可愛かったです。

結局可愛いに帰結する感想ですみません。可愛いんだもんしょうがないね…
大阪公演も頑張ってください!無事に終わることを祈っています。